聖書:ルカによる福音書4:14-2
言葉には2つの役割があります。1つは情報を伝えること。もう1つは出来事を起こすことです。御言葉は後者です。御言葉が語られるとその言葉が一人ひとりに留まり、動き始めます。その人を変え始めるのです。御言葉が現実となってゆくのです。
この朝の御言葉はルカが記録するイエスさまの宣教の始めです。故郷ナザレに帰られたイエスさまがなさったことは、「いつものとおり」安息日に礼拝をささげることでした。私たちも一週間を「いつものとおり」礼拝から始めます。いつものとおりいつものことをする、ルーティーンがいのちを支えるのです。
16節からの記述は当時の礼拝がどのようにささげられていたのかを知る貴重な史料でもあります。イエスさまにイザヤ書が渡されると主はある箇所を選ばれてそれを朗読されました。「主の霊が私に臨んだ。…」イザヤ書61章1-2節です。そして主は宣言されました。「この聖書の言葉は、今日、あなたがたが耳にしたとき、実現した」。
何が実現したのでしょう。囚われている人が解放される。目の見えない人の視力が回復する。打ちひしがれている人が自由になる。そして主の恵みの年を告げるようになる。
イザヤの預言が、この福音が、イエスさまによって実現しました。これは今も世界中で、そして今日の私たちにも実現します。そうして私たちはその証人としてここから遣わされてゆきます。
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