聖書：マタイによる福音書7:24-27、ヤコブの手紙1:19-25
新しいことを身につけようとする時、私たちはやり方を学んでから実際にやってみるものです。それも継続して。
信仰もそうです。御言葉を聞くだけで終わりにせず、実行することで霊的な筋肉が鍛えられます。ただし「御言葉を行う人になる」ことが私たちの目的ではありません。それは手段であって、目的は「岩の上に家を建てる」ことです。
「岩の上に家を建てる」。イエス様が山上の説教に耳を傾けてきた群衆に締めくくりとして語ったのがこのたとえです。御言葉を聞くのは皆一緒、しかしその後、分かれるのです。聞くだけの砂の上に家を建てる人と、実践してゆく岩の上に家を建てる人に。
ロイドジョンズというイギリスの牧師は、自分が現在どちらかを知るテストがあるといいます。山上の説教を聞いて反発を感じ不可能だと拒否するなら前者。後者は不愉快とは感じず反発せず自己弁護せず正面から御言葉と取り組む、その結果自分の貧しさを知ります。その人は御言葉が自身を点検し吟味するのを歓迎します。神の喜ばれることを行いたいと切に願います。
しかしその行いが救いの条件ではありません。ただ恵みによって救われた私たちはその恵みに相応しい者として生きたいと思うものです。その信じていることが言葉となり、行動となります。行動は習慣となり、生き方となるのです。できるかどうかではなく、そう生きたいかが問われています。
そこで大切になるのが＜岩＞です。「御言葉を行う」が＜岩＞ではありません。＜岩＞とはイエス様がすでに完成してくれた十字架と復活による救いです。この救いの事実が私たちの土台なのです。
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