聖書：ルカによる福音書２２：１－１３
ルカの２２章、ここからイエス様の十字架への道が一気に加速します。それまで殺意を抱きながら手をこまねいていた祭司長たちに手引きする者が現れたからです。イスカリオテのユダ、なぜ彼は裏切ったのか古来から多くの考察がなされますが、ルカは彼に「サタンが入った」のだと理由づけます。
そうであるならユダだけでなく他の弟子たちにもその可能性があったということになります。私もあなたもサタンが入りイエスさまを裏切る者になりうる。ところが父なる神はそんなサタンの策略をも用いて救いを実現されます。
時は過越祭の頃。出エジプトに由来するこの祭、そのとき子羊の血が生死を分けました(出エジプト12章)。この屠られた子羊はイエス・キリストを指し示しているのです。その主イエス・キリストがペトロとヨハネにその過越の食事を準備させます。この席の主人は初めから終わりまで主イエス・キリストなのです。
これまでは招かれる側であった主が、ここでは主人として席を準備し弟子たちを招きます。今の私たちにとってそれは礼拝です。イエス様が過越の子羊として屠られ（十字架）、完全な救いを完成してくださった今、私たちは過越祭を守る必要はなく、礼拝を献げます。礼拝という主が主催する祝いの食卓に招かれ霊の糧をいただき養われます。自分は何者であるかを思い出し、休息をいただき、ここからまた新しい週へと出て行きます。
