聖書：使徒言行録１：１２－２６
復活から４０日にわたり弟子たちに現れてくださったイエス様は天に昇られました。その後、彼らはエルサレムに戻ります。ここでルカは改めて使徒の名を記します。ついこの間まで、誰が一番偉いかを論じ合っていた彼らです。どう仲間を出し抜くかを考えていた彼らです。その彼らが皆、心を合わせてひたすら祈っています。
ここには女性たちがいます。当たり前ではありません。ユダヤ教の枠を超えています。またイエス様の家族がいます。当たり前ではありません。初期ガリラヤ伝道の頃、家族は長男イエスの気が触れたと思い、連れ戻しにやって来ました。その家族が今、イエスをキリストと信じ集っているのです。あれだけ拒絶していた家族が信じる者とされました。時があるのです。
そもそもバラバラだった彼らをひとつにしたもの。それは挫折です。十字架で命の危機にさらされた時、いかに自分が弱く脆いか、罪深いかを思い知らされました。実はその貧しさ、空っぽであることに気づいた状態こそが、聖霊を受けるにふさわしい備えです。
そして彼らは祈っていました。祈りによって一つにされるのです。いつものように、いつもの場所で祈る大切さ。そこで求めていたのは聖霊です。
祈りの中で示されたのが12使徒の補充でした。ペトロはユダのことを語ります。ユダも「私たちの仲間の一人だ」と。それは聖書の言葉の実現だったのです。
ひとつ思いとなり祈る。自身の貧しさを認め、明け渡し、聖霊を待ち望み祈る。それがペンテコステへの備えです。
