聖書：ルカによる福音書１７：２０－２１
ユダヤ人であれば誰もが待ち望んでること、それが「神の国」。主なる神の完全な支配です。ファリサイ派もイエス様に神の国はいつくるのかと聞くのです。つまり、今はまだ来ていないと思っています。それはいつ来るのか、どんな徴があるのか。自分の将来を予め知って安心したいのです。しかしイエス様は、神の国は目に見える前兆ではとらえられないと言われます。そして「実に、神の国はあなたがたの中にある」と宣言されるのです。
「ある」は現在形。すでに神の国は来ているのです。心の内側、精神論ではありません。「あなたの」ではなく「あなたがた」。その真ん中に神の国は現にあるではないか、と。
この「あなたがた」は弟子たちではありません。いま敵対するファリサイ派の人々の真ん中におられるのはイエス・キリストです。原語には「見よ」という言葉があります。見よ、肉体をとられた真の人であり、真の神がここにおられる。イエス様によってすでに神の国は到来しているのです。
私たちはそれを教会に見るのです。イエス様を中心に、この方が何を喜ばれるかを追い求め、祈り合い御国への道を共に歩く我らです。「私があなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい」ヨハネ13:34-35。それを周囲は見て、私たちが主の弟子であると知るのです。ここに神の国がある。礼拝において、聖餐式において、洗礼式において…教会において、すでに神の国は到来していることを私たちは見るのです。
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