聖書：ルカによる福音書２３：５６b―２４：１２
金曜日の午後３時頃息を引き取られたイエス様は、安息日が始まる日没前に大急ぎで埋葬されました。女性たちの心は死んだイエス様に向いています。イエス様を偲び、その死を悼み悲しむ…土曜日は悲しみの一日でした。
そんな悲しみの一日が私たちの人生にもあります。その時にこそ、土曜日のキリストを思い出すのです。主が通された徹底的な暗やみを見つめることによってキリストが私たちの絶望の闇を照す光となります。
なぜならばこの絶望の墓こそが、復活の舞台となるからです。ここから全ては始まるのです。
日曜日の早朝、女性たちはイエス様を懇ろに葬るために墓へ向かいます。ところがご遺体がありません。天使たちから復活を告げられます。イエス様の言葉を思い出しなさい、そう言われました。そして彼女たちは思い出したのです。それは信じたということでしょうか？恐らくはまだ半信半疑。この状態は、今の私たちにも通じるのではないでしょうか。あなたはそれを信じるか？そう問われているのです。
古来から教会には「復活祭の疑い」という言葉があるそうです。復活を疑うのではありません。死は全ての終わりという常識―それは本当に事実なのか？そう疑い始めるのです。復活について半信半疑から始まった弟子たち…私たちが、ついには死の確実性の方を疑うように変えられます。思い出しましょう、主の言葉、いのちの言葉を。
